説明
ヤクザトコウソウ／原作：安藤昇「極道一代やくざと抗争」。脚本：石松愛弘・佐藤純彌。音楽：日暮雅信。技斗：日尾孝司。監督：佐藤純彌。原作は主演の安藤昇自身が『アサヒ芸能』に連載中の小説『極道一代・やくざと抗争』を映画化。昭和７年、新宿の盛り場を舞台に雑草の様に生き、“爆弾マッチ”と呼ばれた実在の愚連隊の半生を中心に当時のやくざ、愚連隊の実態を描いた実録任侠。革命を餌に学生たちを先導して銀行強盗を実施させて金を得たＭと呼ばれる右翼・高橋（渡辺文雄）は特高警察と癒着、強盗した左翼学生たちを逮捕するために拳銃を売ったとして特高に捕まるマッチ、当時の新宿で幅を利かせていた大木戸一家、そこの代貸で「任侠道」を貫き通す梅津（菅原文太）との縁。彼らとの確執に決着をつけるのは愚連隊親分“爆弾マッチ”安藤昇。任侠映画と入れ替わりに始まる実録路線の走りとも言える本物安藤昇主演作品がヒットしてすぐさま続編「実録安藤組」が製作されて１９７３年の「仁義なき戦い」へ続く。特高警察に藤山浩二、大木戸一家大木戸に天津敏、子分に室田日出男、佐藤晟也。安藤の子分には藤竜也、渡瀬恒彦、堀田真三。紅一点のヒロインはポスト純子の藤浩子。監獄仲間の医者に近藤宏。映画の冒頭に活弁士松田春翆が登場。右翼結社と衆議院選挙に絡む騒動で義理で文太が当選した近藤宏を刺して、安藤の前で死ぬ、お国の為に死んだとして告別式が行われている最中に安藤が渡辺文雄と天津敏を殺しに殴り込んで刺し違える。ラストは佐藤純彌監督のメッセージとも言える黒い日の丸の旗で「終」。１９７２年９月２９日～１０月１１日豊橋東映、併映「恐怖女子高校女暴力教室」。１９７３年２月１４日～２０日松竹シネマ、併映「麻薬売春Ｇメン」。【サイズ：Ｂ２】【年代：1972年】
