不良番長

梅宮辰夫/丹波哲郎、大原麗子、谷隼人、克美しげる、谷隼人、南原宏治、左とん平、石山健二郎、渡辺文雄、藤村有弘、沢たまき、応蘭芳、桑原幸子、夏珠美、室田日出男、小林稔侍、片山滉

説明

フリョウバンチョウ/脚本:松本功・山本英明。音楽:八木正生。監督:野田幸男。梅宮辰夫の代表作となった「不良番長」シリーズの第1作。ヒットして1968年から1972年まで16本製作されたが実録路線の影響と監督交代などの影響で終了した。当時全盛の任侠映画との併映だったが「義理」と「人情」の世界とは無縁の暴力世界。クライマックスの敵ヤクザとの抗争も「堅気を守る」「恩人の仇討ち」「理不尽な仕打ちに対する反抗」といった従来の作品に見られるヒロイズムに徹した観念は薄く、「仲間の敵討ち」もしくは「敵ヤクザとの利権争い」という側面を強調。アクションは主人公が暴走続に該当する設定から、バイクアクションを基本としており、アクション面でも他の作品との差別化を図っていた。シリーズも回を追う毎に、当初の殺伐とした作風から、随所に下ネタやギャグ、社会風刺パロディを盛り込んだ方向性へと転換し、主人公たちの性格も当初の反社会的なダークヒーローとしての側面は薄まり、他のヤクザ映画作品の主人公同様の人情路線に、社会の底辺を生き抜くしたたかさや滑稽な側面を加味した性格へと変遷していき、結果的に作品全体のカラーが序盤と終盤では大幅に変更される。シリーズ終盤では「四十になっても番長だ!」という名ゼリフ。全体的なカラーの変更に最も影響を与えたのは『送り狼』から参加した山城新伍がこのシリーズを通して披露された並外れたコメデイリリーフぶりは、山城自身のターニングポイントともなる。ヒットして3ヶ月後の1969年正月映画第3弾として公開。1968年10月1日~12日豊橋東映、併映「德川女刑罰史」。1969年2月26日~3月4日松竹シネマ、併映「続秘録おんな牢」。【サイズ:B2】【年代:1968年】