説明
ゾク オオオク㊙モノガタリ/音楽:池野成。殺陣:土井淳之祐。監督:中島貞夫。大ヒットした「大奥㊙物語」に続くシリーズ第2作。将軍家治(三島雅夫)の急死による将軍交替を背景に、比丘尼屋敷へ移されたお手付き中﨟達が非人間的な生活を強いられて悲劇的な最後を迎える過程を描く。主演予定の佐久間良子が降板して大奥㊙物語で新人で熱演した小川知子を主演に抜擢してベテランが脇を固める。樹木希林(当時は悠木千帆)が小川知子の侍女として出演。大奥中臈に桜町弘子・桑原幸子・緑魔子・三島ゆり子・万里昌代などが扮して、ベテラン女優には東山千栄子・宮城千賀子・小川の母親に木暮実千代、男優陣には小沢栄太郎・西村晃・三島雅夫。比丘尼屋敷での生活に耐え兼ねて僧侶(藤岡重慶)と情を交わしたおふで(万里昌代)が首をくくり、おこと(緑魔子)が父親に斬り殺されたのは、それが露見したからである。おちさ(小川知子)はそうしたなかで、異母姉おしの(桜町弘子)の夫である遠藤(新田昌玄)と密会を重ねていた。おしのは乳人として再び大奥に上り、権勢をふるうようになっていた。おしのはおちさと夫の密会の件を知ると、怒り狂って刺客をさし向け、遠藤を殺してしまったのだった。おしのや英法尼(東山千栄子)はこの件が天下に知れ渡ることを恐れ、おちさに慈悲をたれることで穏便に済まそうとしたが、事を糾明しようとする老中筆頭水野(堀正夫)の前で、おちさは遠藤を愛し密会していた事実、生地獄のような比丘尼屋敷のありさまを訴え、絶叫する。寛政二年に起ったこの事件は世間に広まり、幕府の威信は大いに失墜。それ以後、比丘尼屋敷内における法度はさらに厳しくなり、屋敷内からは誰ひとり出る者がなかったといわれる。桜町弘子が権勢に取りつかれた姉として熱演。小川知子は初主演にしてこの作品を最後に歌手に専念することになる。1967年11月1日〜11日豊橋東映、併映健さん「胸骨一代」【サイズ:B2】【年代:1967】