説明
ダイボサツトウゲ カンケツヘン/製作:大川博。脚:猪俣勝人・柴栄三郎。監督:内田叶夢。1957年から1959年で製作された中里介山長編小説の映画化で第三部が完結篇。キャッチコピー「ほとばしる剣の殺気!満天下渇望の雄編遂に登場!!」。各地に散らばる登場人物を甲府に集めて豪雨の笛吹川に子どもの名前を呼びながら巻込まれて流されて死ぬ盲目の机竜之介(片岡千恵蔵)をラストに置いた。原作の狙いである煩悩の恐怖、因果関係の不思議さを仏教思想に基づいて表現する。兄の敵と狙う宇津木兵馬の中村錦之助が1作毎に演技が上手くなる。青年大名駒井能登守の千代之介、駒井失脚を狙う神尾主膳(山形勲)の手先となる龍之介とお銀様(浦里はるみ)の因縁。兵馬とお松(丘さとみ)、竜之介の一子郁太郎を育てる与八(岸井明)、お浜(長谷川裕見子)の呪いなど剣鬼となった龍之介との因縁が全編を包む。千恵蔵は二度目の机竜之介だが年齢よりも妖気を外連味たっぷりに演じて好演。1959年5月5日~11日第一東映、併映「白い通り魔」。1959年9月23日~29日銀座東映、併映「台風息子花形三銃士」「風小僧鬼面の騎士」。1959年12月16日~17日二川銀映、併映「人形佐七捕物帖 鮮血の乳房」「危険旅行」。1960年11月14日~17日南東映、併映「鞍馬天狗」。写真は1976年リバイバル公開時ポスターだが1976年には豊橋未公開【サイズ:B2】【年代:1976】