人生劇場 新飛車角

鶴田 浩二/佐久間良子、長門裕之、大木実、加藤嘉、宇佐見淳也、明石潮、春川ますみ、山本麟一、佐藤慶、志村喬、西村晃、岡部正純、沢彰顕、関山耕司、河合紘司、八名信夫、室田日出男、杉義一

説明

ジンセイゲキジョウ シンヒシャカク/原作:尾崎士郎。脚本:笠原和夫。音楽:佐藤勝。監督:沢島忠。「人生劇場」シリーズ第3作とはいえヤクザ社会の男のメロドラマ。戦友大木実との友情、愛し合いながらも結ばれない鶴田浩二と佐久間良子、佐久間と西村晃との腐れ縁が描かれる。浅草のやくざ一家・白根組(加藤嘉)の代貸を務める吉井角太郎は、踊り子のまゆみ(佐久間良子)と知り合い世帯を持つ、やがて召集令状で角太郎は出征。敗戦後、浅草に帰還した彼は、義理も人情もない戦後派のチンピラたちが幅を利かせ、様変わりした街の変貌ぶりを嘆き悲しむことになる。戦争中、戦地の彼に会いたい一心で、海外前線慰問演劇団に入ったというまゆみの消息を捜して、角太郎は各地を渡り歩く。途中三州吉良町でSY連盟と称する男たち(室田日出男・杉義一)のいやがらせを受けた角太郎は、そこで戦友岡崎と再会。復員した岡崎は生活のために闇屋SY連盟の手助けをしていた。土地の侠客足助一家と連盟との間でもつれあいが起き殺傷事件が発生。足助一家の世話になった角太郎らは、足助親分(志村喬)の侠客仁義に深い恩義を感じていた。岡崎からまゆみの居処を知らされた角太郎は、今はやつれ果てたまゆみを前に、明朝浜辺で会うことを約して別れた。岡崎は、足助一家への内通者とSY連盟から制裁を受け、証しをたてるため足助治三郎を刺して、SY会長(山本隣一)に殺される。人生劇場のBGMをバックに鶴田が夜の海岸を歩きながらSY連盟本部に殴り込む怒りの角太郎。暗闇の中での殺陣が息づまる。この頃から悪役山本隣一は斧で立ち向かう。ラストは倉庫内で油まみれで鶴田が山本隣一を殺す。一方まゆみは、彼女にまつわりついていた木元憲兵伍長(西村晃)が迎えに来て、腐れ縁の性を感じながら浜辺で角太郎の姿を求めるが鶴田がいないので西村と車で立ち去る。鶴田は重傷になりながら夜明けの海岸へやってくるがまたもやすれ違う二人。友情と恋に命を賭けた男を描いた「人生劇場」3部作。1964年2月29日〜3月13日豊橋東映、併映「第三の忍者」。1964年4月29日〜5月4日銀座東映、併映「芸者学校」。【サイズ:B2】【年代:1964】