説明
ゴクアクボウズネンブツサンダンキリ/脚本:村尾昭・高田宏治。音楽:津島利章。殺陣:上野隆三。監督:原田隆司。主題歌:テイチクレコード若山富三郎「南無阿弥陀仏」。極悪坊主シリーズ第4作は中谷一郎扮する幼馴染みとの対決や親子の情念を絡ませて悪ボスを斬る人情任侠。冒頭は越前三國の雪の中で若山が小田部通麿・佐藤京一・有川正治他のやくざ相手に8人斬ってのタイトル。若山扮する真海が数年ぶりに故郷の福岡・直方に帰る、出逢った幼馴染中谷一郎とその母親浦部粂子との出逢いや川人足を奴隷扱いするヤクザ組織遠藤辰雄・楠本健二・鈴木金哉・志賀勝などと昔ながらの義理人情で彼らを助ける任侠組織との衝突や尼僧三島ゆり子との「騙し合いと共闘」に笑いは有るものの全般的には前三作より少な目。三島とのカラミが面白いし弱い者を身体を張って守る若山富三郎の姿がストイックに描かれる。悪のヤクザ組織の放ったダイナマイトが原因で俄かメクラになった若山が三島ゆり子を相手に「見えない相手と戦う試練」を重ねる姿が描かれる。真海を倒す事を考えている文太了達がヤクザから若山を守り、中谷一郎は若山を助けて殴り込みに参加して爆死、ここは座頭市もどきの殺陣。若山はめくら状態で遠藤辰雄・北村英三連合軍に殴り込むが了達が助っ人、この殺陣場面が見せ場。最後は若山が母親の墓でお経を唱える姿を見ながら自らも後ろでお経を唱えながら去って行く姿で「終」。見所と言えば南利明、笑いを封印した故郷の長老を演じたジジイ役。遠藤辰雄一味に苦しめられる川人足とそれらを守る三上真一郎・城野ゆきの気持ちを代弁する役回り。終盤で遠藤辰雄を若松(北九州)の女親分浪花千栄子に訴えようとして三上真一郎と出発するが遠藤親分の手下に見つかり三上真一郎を庇って殺される。喜劇役者が笑いを封印した芝居は名演。そして何より女親分浪花千栄子が秀逸。プログラムピクチャーとは言え起承転結が整い勧善懲悪を基本に悪徳ヤクザを斬る極悪坊主の娯楽篇。1970年2月20日〜3月4日豊橋東映、併映「任侠興亡史組長と代貸」。1970年7月1日〜7日松竹シネマ、併映「たぬき坊主」。【サイズ:B2】【年代:1969】




