説明
アイノキズナ/原作:松本清張。脚本:小川英、坪島孝。音楽:広瀬健次郎。60年代アイドル歌手園まりとコメディァン藤田まこと共演の愛憎サスペンスもの。原作は松本清張短編の「たずたずし」の映画化。通勤途中で知り合った女と恋仲になった既婚男性(藤田まこと)が女に服役中の短気なモト彼がいて、怖くなった為、女を信州の山中で殺したが、女は死なず記憶喪失になっていて現地で働いていることを偶然知る。小心な男は心配になり、信州に向かい再び女と付き合い始める。そこに出所してきた彼女のモト彼(佐藤充)が現れるといった展開。原作では公務員だが旅行代理店。藤田まことのコメディからシリアスに移る過渡期に誕生した作品で、1972年にはTVドラマ「必殺仕掛人」が始まり、1973年には「必殺仕置人」の中村主水の登場となる。一方の園まりは当時渡辺プロで「中尾ミエ」「伊東ゆかり」と共に「三人娘」として人気。「夢は夜ひらく」は競作のなかでも一番ヒット。藤圭子が歌ったのは後のことで「三人娘」はTVバライティーのシャボン玉ホリデーや東宝映画「駅前シリーズ」や「クレージーシリーズ」に度々登場した。この映画でも記憶喪失のあと喫茶店に勤め、仕事中に歌い踊るシーンがある。およそ松本清張原作とは思えぬ軽さでミステリー度は低い出来。不倫事実は奥さんである原知佐子の知るところとなる。夫婦喧嘩を目撃した園まりはひそかに東京を去る。藤田まことは、会社がワイロとして用意した現金を横領して彼女を追う。二人が汽車に一緒に乗っているところを、これまた偶然に佐藤允が目撃。園まりは佐藤允を思い出せない。汽車のデッキで、怒り心頭の佐藤允が藤田まことをナイフで刺す。乱闘の最中、佐藤允はデッキから転落。重傷の藤田まことは園まりに助けを求めるのですが、あまりのショッキングな光景に過去の記憶がフラッシュバックしてしまい、園まりは藤田まことの手を放す。雨の駅、園まりが一人でたたずんでいると、そこへ車が通りかかりすべての過去を結果的に清算できた園まりが、藤田まことと出会った同じシチュエーションで、再びにっこりと微笑んで自動車に乗り込むブラックなオチ。ポスターデザインは艶やかな園まりがアップ。1969年4月14日~27日丸物東宝、併映「喜劇駅前桟橋」。【サイズ:B2ポスター】




