説明
サムライタイムスリッパー/脚本・撮影・編集・監督:安田淳一。殺陣:清家一斗(東映剣会)。特別協力:東映京都撮影所。現代にタイムスリップした武士の姿を描くSF時代劇コメディ。落雷に打たれて現代の時代劇撮影所にタイムスリップした会津藩士が、剣の腕を生かして斬られ役で生計を立てるまでを描く。メガホンを取るのは『ごはん』などの安田淳一。『一粒の麦 荻野吟子の生涯』などの山口馬木也、『AI崩壊』などの冨家ノリマサ、安田監督作『拳銃と目玉焼』などの沙倉ゆうののほか、峰蘭太郎、紅萬子、福田善晴らが出演。幕末の京都、会津藩士・高坂新左衛門(山口馬木也)は、ある長州藩士を襲撃するように命じられて刃を交えるが、その瞬間に落雷に打たれて気を失う。目を覚ますと、新左衛門は現代の東映時代劇撮影所にいた。混乱しながら行く先々で騒動を起こし、江戸幕府が140年前に滅んだことを知ってがくぜんとした新左衛門は死を覚悟するが、この時代で生きることを決意。自分には剣の腕しかないと、新左衛門は時代劇撮影所の門をたたき、斬られ役として身を立てていく。撮影された東映太秦映画村オープンセットは開業50年の節目に伴い2024年から大規模リニューアルとして建て替え工事が始まっている。そのため、劇中に出てくる江戸時代風の建物の多くは既に現存しないか建て替え予定となるので貴重な記録にもなる。また劇中の殺陣師役には福本清三氏の予定だったが撮影前に逝去したため、長年共に斬られ役の仲間だった東映剣会の峰蘭太郎が扮して、故福本清三氏が着用した袴など着用して撮影に臨んだエピソード。その峰蘭太郎氏も京都映画賞の功労賞を2025年に受賞した。時代劇へのオマージュにあふれた作品として記憶に残る作品となった事は間違いない。個人的には峰蘭太郎氏が注目を浴びたことが嬉しい。2024年8月17日に池袋シネマ・ロサの一館のみで封切られ(8月30日からは川崎チネチッタでシーンを追加した「デラックス版」が上映スタート)、口コミで話題が広まったことから同年9月13日からはギャガが共同配給につき、新宿ピカデリー、TOHOシネマズ日比谷ほか全国100館以上で順次拡大公開。インディペンデント映画として10億円を超える異例の大ヒットを記録したうえ、第48回日本アカデミー賞では最優秀作品賞と最優秀編集賞や数々の映画賞を受賞する快挙となった。2024年9月公開ユナイテッドシネマ豊橋18。2026年第24回とよはしまちなかスロータウン映画祭で上映。【サイズ:B2ポスター】【年代:2024年】




