説明
ヨ ル/脚本:ミケランジェロ・アントニオーニ、エンニオ・フライアーノ、トニーノ・グェッラ。音楽:ジョルジオ・ガスリーニ。監督:ミケランジェロ・アントニーニ。マルチェロ・マストロヤンニ主演。アントニオーニが監督した夫婦生活の危機を描いたもので、ベルリン国際映画祭でグランプリを受賞。撮影は、常にアントオーニと組んでいるジャンニ・ディ・ヴェナンツォで、音楽はイタリア・ジャズ界の鬼才といわれるジョルジョ・ガスリーニが担当。作家のジョヴァンニ(マルチェロ・マストロヤンニ)と妻リディア(ジャンヌ・モロー)は、病床の友人トマゾを見舞った。トマゾの病気は回復の見込みがない。トマゾはジョヴァンニの親友である。以前トマゾはリディアを愛したが、彼女はすでにジョヴァンニを愛し結婚していた。彼女の心にポッカリと一つの空洞があいた……。二人の乗った車は近代的なミラノの街をゆく。自動車は美しい建物の前へ止る。そこでジョヴァンニのサイン会が行われる。その夜、二人はゲラルディニのパーティーへ行った。会場でジョヴァンニは、ゲラルディニの娘バレンチナ(モニカ・ヴィッティ)に魅了された。彼の視線はたえず彼女を追った。一方リディアは病院へ電話しトマゾの死を知る。夜を別々に過した夫と妻に夜は何ももたらしはしなかった。二人は邸の広漠とした庭の一隅に座った。「トマゾが死んだ」リディアはポツリと言った。結婚当時ジョヴァンニの書いた一通の手紙を読んだ。その愛はどこへいったのか。ジョヴァンニは愛をとり戻そうとするかのようにリディアを激しく抱いた。男と女の空虚な試みが続けられる。今日もまた夜は明けていく。1962年公開だが、豊橋では1962年~1965年まで未公開。【サイズ:B2ポスター】【年代:1962年】