暗殺のオペラ

シェリオ・ブロージ/アリダ・ヴァリ、ティノ・スコッティ、フランス・ジョバンネリ

説明

アンサツノオペラ/原作:ホルヘ・ルイス・ボルヘス。脚本・監督:ベルナルド・ベルトルッチ。ベルトルッチ監督がイタリア戦後史の知的総括として映画化した作品。ムッソリーニ暗殺事件が未遂に終った1936年から20数年後の60年代を舞台に、父の死の謎をさぐるためにある町を訪れた若者が、そこで意外な事実を知るまでを描く。全篇にだまし絵的視覚遊戯を散りばめ、一人の青年が反ファシズムと言われた父の死の謎を解明しに、閉鎖的な田舎村を訪れる旅を、ベルトリッチ一流のオペラ的要素。父は英雄でありながら密告者でもあり、この事実が不条理な展開の中にもくっきりとかいま見えてくるとき、その死の真相も明らかになる。暗殺計画を密告したのは父アトスであり、裏切った彼の処刑をファシストの卑劣な手による暗殺とみせかけ、民衆の心にファシズムへの憎悪をかきたてるために劇的な状況を演出することになった。そして、なんとその演出プランを立てたのがアトス自身であったのだった。すべて、ファシズムへの憎しみを民衆の心に刻みつけるための演出だった。1979年8月公開だが、1979年~1980年豊橋では未公開。【サイズ:B2ポスター】【年代:1979年】