説明
ムシュクニンミコガミノジョウキチ タソガレニセンコウガトンダ/原作:笹沢左保。脚本:永原秀一、池広一夫。音楽:渡辺岳夫。監督:池広一夫。原田芳雄主演の「無宿人御子神の丈吉」シリーズ第3作。ゲストは夏八木勲と安田道代。強敵の殺し屋に夏八木勲が扮して丈吉と境遇を共有する役どころ。興行力も衰えてきて公開されて1週間で打ち切り。当時の東宝は、勝プロ「子連れ狼」「座頭市」「悪名」「兵隊やくざ」「御用牙」など劇画がヒットしていたが自社作品がコケ続きで1974年「日本沈没」までは不調が続いていた。シリーズ3作目でキャストも弱くなり、前2作に出演していた中村敦夫と峰岸隆之介が出演していない、悪役親分には鈴木瑞穂。物語は丈吉が女房と子供の仇として狙っている国定忠治が雇った殺し屋夏八木勲と道連れになった安田道代との奇妙な友情を中心に展開。丈吉とお八重は、高熱に喘ぐ小文治を旅篭「野津屋」へ担ぎ込む。「野津屋」の女将お春(小川節子)は茶屋で夏八木が助けた女。「野津屋」は唐蔵一家に包囲されたあげく、お春は代貸・佐平にさらわれた。夏八木は、お春を救うため、単身唐蔵一家へ乗り込んだ。それを知った安田は、丈吉の許へ走ったが、唐蔵の子分の長脇差に胸を突かれて倒れた。一方、殴り込んだ夏八木は、唐蔵に抱かれて艶然と笑うお春の以外な姿に愕然とした。襲いかかる子分たちを倒して、夏八木は喀血し、唐蔵一家の長脇差に倒れた。一足遅れて、乗り込んで来た丈吉は、唐蔵とお春を刺す。7年前、水呑み百姓だった夏八木は名主の娘・お春との仲を引き裂かれ、村を追われて渡世人になったものの街道筋で再会したお春に、再び甘い夢を抱いた。丈吉は再び忠治を求めて、草鞋をはいて「終」。1973年6月30日~7月6日豊橋東宝、併映渡哲也「ゴキブリ刑事」。【サイズ:B2ポスター】【年代:1973年】