説明
アクミョウ/原作:今東光「悪名」。脚本:依田義賢。音楽:鏑木剛。殺陣:宮内昌平。監督:田中徳三。二枚目勝新太郎のイメージチェンジに成功して大ヒット、シリーズ化されて16本製作された人気シリーズ第1作。週刊朝日に1960年から連載されて人気、編集長が監督の田中徳三の実兄だった事から大映で映画化されたエピソード。主人公の村上朝吉こと八尾の朝吉と弟分モートルの貞に扮した田宮二郎の絶妙コンビが誕生した。タイトルトップも勝新太郎・田宮二郎は同格表示。1994年発行の「田中徳三映画術映画が幸福だった頃」によれば、田宮二郎は当時俳優を辞めようとして、この作品出演を断りに来たが田中監督が説得して出演させたとし、勝新太郎の家に泊まり込んで二人で役作りに励んだと記されている。果たして映画は大ヒットする。河内の百姓の伜朝吉は無類の暴れ者で“肝っ玉に毛の生えた奴”と恐れられていたが、この作品では弱きを助ける任侠魂の発揮が数多く登場する女性との関係で物語が進む。人妻お千代(中田康子)との駆け落ち、松島遊郭の琴糸(水谷良重)との恋、モートルの貞と知り合い吉岡一家(山茶花究)の客分の時に燐家のお絹(中村玉緒)との婚約、因島に売られた琴糸を救う為に島の女親分イト(浪花千栄子)との勝負などである。様々な出来事があり東京へ送った琴糸を置いて、一人で因島に戻り浪花千栄子に詫びを入れて砂浜でステッキで打たれる場面がラスト。朝吉は耐え抜きイトは呆れて「私の負けや。あんたは男として名を上げる」と告げ、砂浜を去る。血まみれの朝吉は「勝った、名を上げる? どうせそれは悪名やないか」とつぶやいて「終」。公開されて3カ月後には「続悪名」が正月映画第2弾として公開された。女優陣では浪花千栄子の存在感、シルクハットの大親分永田靖が印象的。田中徳三監督はシリーズ16本のうち最初の3本を含む5本を監督して人気シリーズを定着させる。1961年10月14日~24日丸物会館、併映「性生活の知恵第2部」。1962年3月7日~13日千歳劇場、併映「猫と鰹節」。1962年3月18日~20日二川銀映、併映「右門捕物帖まぼろし灯篭の女」。【サイズ:B5日本映画ポスター集から&不二タイムス1961年10月広告】【年代:1961年】