危険なめぐりあい

マリア・シュナイダー/シドニー・ローム、ロバート・ヴォ―ン、ヴィック・モロー

説明

キケンナメグリアイ/脚本・監督:ルネ・クレマン。脚本:マーク・ぺブロー。音楽:フランシス・レイ。フランスのルネ・クレマン監督最後の演出の巻き込まれサスペンス作品。売れない役者のシドニー・ロームとベビーシッターのバイトをしている彫刻家のマリア・シュナイダー、事故で「偶然」出会った二人、ロームは金持ちに裏切られた過去があり、シュナイダーには冴えない恋人がいる、この二つの軸で物語が走りだし誘拐事件が映画の中心。同居しているロームとシュナイダーの関係性がほとんど語られず誘拐のくだりに雪崩れ込むので、物語を掴めず困惑するのも当然。最低限のヒントしか与えずに騙し絵のような構成、キャラクターは少ないのに映画をかなり複雑にしている。誘拐された子供と巻き込まれたシュナイダーが過酷な状況で心を通わしていくドラマと誘拐犯グループのどん詰まり感、利用されただけだったロームの深い哀しみ、どれもそこまで描き切れていないが、物語が進むにつれそれぞれのキャラクターの目的が見えてくるルネ・クレマンの歪さを理解していれば楽しめると思う。冒頭の車との事故、老婆の殺害、冷蔵庫に犬の死体、ボコボコに殴られて髪まで切られるシュナイダー、車の爆破、風呂場での自殺。往年のテレビ「コンバット」の主演だったヴィック・モローが誘拐殺人犯。1976年5月公開だが豊橋では1976年~1978年まで未公開。【サイズ:B2】【年代:1976年】