説明
スイテイムザイ/原作:スコット・トゥロー「推定無罪」。製作:シドニー・ルメット。脚本:フランク・ピアソン、アラン・J・バクラ。音楽:ジョン・ウィリアムズ。監督:アラン・J・バクラ。現役弁護士でもあるスコット・トゥローの同名ベストセラー小説を映画化した法廷サスペンス。エリート検事のラスティ(ハリソン・フォード)が、殺人事件に巻き込まれる。被害者はラスティと愛人関係にあった女性検事補。捜査の結果、彼に次々と不利な証拠が現れていく。ラスティはあくまで無実を訴えるがついに逮捕。弁護士にはいつも対立する弁護士スターン(ラウル・ジュニア)なのも皮肉で、証拠物件ファイルと証拠が紛失するに至り陰に陰謀の臭いが漂う。現場の証拠は全て主人公の関与を示す一方、女性検事補は、主人公以外の男性たちと関係を持っていた事実。主人公を執拗に追及するライバル、主人公が信頼する刑事、逮捕・起訴された主人公が頼みとする弁護士など、一癖もふた癖もある人々が絡んで、謎解きに観客は引き込まれる。しっかりした脚本と演技も素晴らしい。最後まで飽きることは無いが、劇的な効果や強い演出を求める人は単調で物足りないと思うかも。抑揚を抑えたトーンで整った心理サスペンスとなっている。公判の背後に地方検事の選挙戦と収賄事件が存在することが明らかになってくる背景で、弁護士スターンは巧みな弁護でラレン・リトル判事(ポール・ウィンフィールド)から無罪の判決を引き出した。裁判が終り、隠されていた真実が明らかに。リトル判事は賄賂を受け取っていた張本人であり、スターンはその汚職事件の鍵を握っていることをほのめかしてラスティに有利な判決を取り付ける。裁判後に自宅で柵の修理をしていたラスティが血の付いた金づちをを発見し洗い流し妻が殺人したことが判明、失意の主人公を陰から励まし続けていた妻が、家庭を壊され破壊者を破壊する為に夫の不倫相手への強烈な嫉妬だったことが明らかにされる、犯人が奥さんだったとは。結果的に鑑識を終えたグラスが警察内で隠されたことによって真実は夫のみぞ知る結末となりタイトル通り「推定無罪」で後味悪い法廷。公訴棄却で殺人事件は未解決のままで終わり妻の告白で主人公は一生背負うことになる、全ては不倫の代償で防犯カメラがあれば別の展開となった法廷サスペンス。この怖さも立派なホラー。1991年6月8日公開、松竹ピカデリー2。【サイズ:B2】【年代:1991年】




