忠臣蔵

長谷川一夫/市川雷蔵、鶴田浩二、勝新太郎、京マチ子、山本富士子、木暮実千代、淡島千景、若尾文子、滝沢修、黒川弥太郎、小沢栄太郎、志村喬、中村鴈治郎、東山千栄子、中村玉緒、三益愛子、船越英二、川口浩、川崎敬三、品川隆二、田崎潤、沢村宗之助、根上淳、林成年、龍崎一郎、潮万太郎、近藤美恵子、浦路洋子、清水元、信欣三、荒木忍、伊達三郎、伊沢一郎、坊屋三郎、梅若正二、香川良介、林成年、杉山昌三九、南条新太郎、寺島雄作、

 

説明

チュウシングラ/脚本:渡辺邦男・八尋不二・民門敏雄・松村正温。音楽:齋藤一郎。監督:渡辺邦男。堂々三時間、大映が創立18年を記念して総力を結集して大スケールで描く忠臣蔵の決定版として1958年に公開されて大ヒットした。大石内蔵助は長谷川一夫、市川雷蔵の浅野内匠頭、鶴田浩二が岡野金右衛門、勝新太郎が赤垣源蔵で吉良上野介には滝沢修を配置して忠臣蔵エピソードを見せ場たっぷりに描いて講談調で万人の心を掴む仕上がり。瑤泉院に山本富士子、女間者おるいに京マチ子、大石りくに淡島千景、浮橋太夫には木暮実千代、岡野と恋人になる大工の娘に若尾文子など女優陣もオールスター。役者では多門伝八郎を演じた黒川弥太郎が儲け役、他には垣見五郎兵衛に中村鴈治郎、大高源吾に品川隆二。長谷川と京マチ子の絡みが討入に影響するのは東映版のひばりの役に相当、結局大石に14日の吉良在宅を教えて誤って田崎潤扮する清水一学に斬られる。勝新赤垣源蔵徳利の別れ場面、南部坂雪の別れ、川崎敬三勝田新左エ門と志村喬扮する勝田の義父との関係、鶴田岡野金右衛門の吉良邸絵図面受領に関する若尾文子と大工見明凡太郎の二生の約束、討入後の凱旋表列での黒川多門伝八郎の両国橋での深川永代橋経由での泉岳寺への移行采配などの名場面満載。松の廊下刃傷までが20分、切腹までが30分で内匠頭雷蔵の気品は東映千代之介・錦之助・橋蔵と比較しても勝るとも劣らずの出来。配給収入は4億1千万円で1950年代では新東宝の「明治天皇と日露大戦争」が配収5億4千万円に次ぐ歴代2位の収入だった。数ある忠臣蔵映画の中でもエピソードのまとめではこの映画は上位だが討入殺陣場面では東映版各作品の方がチャンバラ巧者の数だけ上手。1958年4月1日〜15日丸物会館。1958年12月11日〜15日千歳劇場、併映「がっちり旦那」。1964年12月19日〜29日豊橋大映、併映「美しき北海道」。1965年1月27日〜2月2日銀座東映、併映「赤いダイヤ」【サイズ:B2R&地方版&プレス四つ切&パンフレット表紙】【年代:1958】