説明
バクトタイテキヤ/脚本:小沢茂弘、村尾昭。音楽:斎藤一郎。殺陣:谷俊夫。進行主任:並河正夫。監督:小沢茂弘。鶴田浩二の「監獄博徒」に続く任侠映画。東映1965年の正月映画として大川橋蔵時代劇「黒の盗賊」と共に公開される。タイトルトップは片岡千恵蔵、鶴田浩二は2番、3番で松方弘樹、大木実、近衛十四郎、止めは丹波哲郎と藤山寛美。ポスター序列は鶴田がトップで千恵蔵が止め。善玉トップに千恵蔵で悪玉トップが近衛十四郎。昭和4年、浅草にデパート進出を計る資本家と伝統的な露店業を生活の糧とするテキ屋との間には一触即発の不隠な空気。菊家一家四代目、貴島政吉(片岡千恵蔵)には竜太郎(鶴田浩二)と勝男(松方弘樹)という二人の息子があった。長男の竜太郎は五年前、自分が母親の密通から出来た不義の子、真の父親から聞かされその叔父御を殺して菊家一家から飛び出す。今では博徒となって国分一家の代貸を務める。竜太郎は菊家一家を目の仇きに狙うテキ屋、滝岡(近衛十四郎)と上州馬賊小松(安部徹)らといざこざを起し留置場へ入る。竜太郎を貰い下げにきた菊家一家の水野(大木実)は、勝男が政吉と口論して家をとび出したことを告げる。竜太郎は勝男に誰にも話したことのない自分の出生の秘密を打ち明けて説得。菊家一家のニワ場に小松一派がインネンをつける。堂々とした政吉の態度に、小松も引き下がる。テキ屋同志の内紛をよそに杉屋デパートと大島社長(内田朝雄)は仁侠肌の博徒国分辰之助の協力を得て建設計画を着々と進める。資本家の圧力と馬賊の嫌がらせに菊家一家のニワ場からは、店をたたむものも現れはじめた。勝男は直接大島社長に談判、転業者への助成金十万円は滝岡に支払われていた。数日後、政吉が小松の凶刃に襲われた。浅草に生れ、浅草を愛する男竜太郎の怒りは爆発。竜太郎は単身滝岡一家に殴りこみ近衛と差しちがえて死ぬ。丹波は警察、島倉千代子が鶴田の恋人、藤純子が松方の恋人役、喜劇人でも中田ダイマル・ラケットや人見きよし、京唄子や鳳啓介など賑やかな顔ぶれで正月映画らしいアクション映画。1964年12月24日~1965年1月2日豊橋東映、併映「黒の盗賊」。1965年3月17日~23日銀座東映、併映「ごろつき犬」。1965年8月15日~17日豊橋南東映、併映「兵隊やくざ」。【サイズ:B5東映ポスター集】【年代:1964年】